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特定秘密保護法について詳しく解説!

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2023/12/25
特定秘密保護法について詳しく解説!
特定秘密の保護に関する法律は、国にとって大事な情報を守ること、国と国民の安全を確保することを目的に成立されました。

今回はこの特定秘密保護法について詳しく説明していきます。

特定秘密保護法とは

特定秘密保護法(2014年12月施行)は、「我が国の安全保障(国の存立に関わる外部からの侵略等に対して国家及び国民の安全を保障することをいう。以下同じ)に関する情報のうち特に秘匿することが必要であるものについて、その漏えいの防止を図り、もって我が国及び国民の安全の確保に資すること」(特定秘密保護法第1条)を目的としたものです。特定秘密保護法では、法の目的や定義などを記載した総則のほか、次のものなどが規定されています。

  1. 特定秘密の指定:国家公務員法上の秘密のうち、「特段の秘匿の必要性があると認められるもの」を「防衛」、「外交」、「特定有害活動(スパイ行為等)の防止」、「テロリズムの防止」の4分野で「特定秘密」として指定
  2. 特定秘密の取扱者の制限や適性評価の実施
  3. 特定秘密の漏えい等に対する罰則
  4. 適正な運用を図るための仕組み

特定秘密保護法制定の背景

諸外国との間で安全保障上の重要機密情報を共有するためには、確たる秘密保護のルールを整備し、「情報提供しても大丈夫」と信頼してもらうことが大前提です。米国、英国、ドイツ、フランスといった諸外国では、既に、厳格な秘密保護のルールを整備していますが、我が国にはこれまで安全保障上の重要機密情報を管理する法的なルールがありませんでした。情報が漏れないことを保証できなければ信頼関係を築けませんので、重要機密情報を厳格に管理するための法律の制定が急務となっていました。
特定秘密保護法の制定・施行により、グローバル・スタンダードに沿った情報管理のルールが確立され、それにより安全保障上の重要機密情報を適正に管理できるとともに、諸外国との間で重要機密情報を共有できる環境が整ったといえます。

こうした法の整備により、今後、2013年1月に起きた在アルジェリア邦人に対するテロ事件のような事件が起きた場合でも、諸外国との間で安全保障上の重要機密情報を共有し、各国と連携して対応できるようになることが期待されます。

特定秘密の指定

行政機関の長(特定秘密に指定する権限を与えられている者)は、「防衛」、「外交」、「特定有害活動の防止」、「テロリズムの防止」に関する情報で、公になっていないもののうち、その漏えいが我が国の安全保障に著しい支障を与えるおそれがあるため、特に秘匿することが必要であるものを特定秘密として指定します。(詳しくは図表「漏えいに対する罰則」参照)また、特定秘密が記載された文書に特定秘密の表示をするなど、保護のために必要な措置を講じる必要があります(第3条)。

漏えいに対する罰則
I. 防衛に関する事項
  • 自衛隊の運用又はこれに関する見積り若しくは計画若しくは研究
  • 防衛に関し収集した電波情報、画像情報その他の重要な情報
  • それらの情報の収集整理又はその能力
  • 防衛力の整備に関する見積り若しくは計画又は研究
  • 武器、弾薬、航空機その他の防衛の用に供する物の種類又は数量
  • 防衛の用に供する通信網の構成又は通信の方法、暗号 等
II. 外交に関する事項
  • 外国の政府又は国際機関との交渉又は協力の方針又は内容のうち、国民の生命及び身体の保護、領域の保全その他の安全保障に関する重要なもの
  • 安全保障のために我が国が実施する貨物の輸出若しくは輸入の禁止その他の措置又はその方針 等
III. 特定有害活動の防止に関する事項
  • 特定有害活動の防止のための措置又はこれに関する計画若しくは研究
  • 特定有害活動の防止に関し収集した国民の生命及び身体の保護に関する重要な情報又は外国の政府若しくは国際機関からの情報、暗号 等
IV. テロリズムの防止に関する事項
  • テロリズムの防止のための措置又はこれに関する計画若しくは研究
  • テロリズムの防止に関し収集した国民の生命及び身体の保護に関する重要な情報又は外国の政府若しくは国際機関からの情報、暗号 等

 
※なお、ここでいう「行政機関の長」とは、国家安全保障会議(NSC)、内閣官房、内閣府、国家公安委員会、金融庁、総務省、消防庁、法務省、公安審査委員会、公安調査庁、外務省、財務省、厚生労働省、経済産業省、資源エネルギー庁、海上保安庁、原子力規制委員会、防衛省、警察庁の19の行政機関の長を指し、特定秘密を指定する権限が与えられています。

指定の有効期間及び解除

行政機関の長は、特定秘密の有効期間を定める必要があります。また、有効期間満了前においても、指定の要件を欠くに至った時は、速やかに指定を解除する必要があります。
有効期間は最長5年で更新可能です。指定の有効期間は原則通算30年を超えることはできませんが、「我が国及び国民の安全を確保するためにやむを得ない理由」を示して内閣の承認を得た場合に限り、通算30年を超えて延長することができます。ただしこの場合でも、長期に渡って秘密にし続ける必要のある7事項(図表「特定秘密指定解除の例外7事項」参照)を除き、通算60年を超えて延長することはできません。しかし、7事項に関しては、60年を超えて指定の有効期間を延長することが可能となっています(第4条1項~4項、7項)。

また、30年を超えて延長することについて内閣の承認が得られなかった文書は、全て国立公文書館等に移管する必要があります(第4条6項)。さらに、30年を超えて延長された文書を行政機関の長が自ら解除する場合にも、全て国立公文書館等に移管する必要があります。
30年以下の文書については、公文書管理法に基づき、移管又は内閣総理大臣の同意を得て廃棄されます。


特定秘密指定解除の例外7事項
  1. 武器、弾薬、航空機その他の防衛に必要なもの
  2. 現に行われている外国政府又は国際機関との交渉に不利益を及ぼすおそれのある情報
  3. 情報収集活動の手法又は能力
  4. 人的情報源に関する情報
  5. 暗号
  6. 外国の政府又は国際機関から60年を超えて指定を行うことを条件に提供された情報
  7. 1~6に関する情報に準じ、政令で定める重要な情報

まとめ

特定秘密保護法は、国家・国民の安全を守ることが目的です。特定秘密保護法の成立により、我が国の秘密保全が適切に行われるようになり、同盟国等との間で情報共有が促進されることが期待できます。
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